3−4−2.術後補助療法としての薬物療法

胆道がんの手術では、肉眼的には取りきれていても、顕微鏡で確認するとがん細胞が残っていたり、完全に取りきれているように見えても同じ場所から再発したりしてしまうことがあります。このため、手術の後に、薬物療法や薬物療法と放射線治療を併用した化学放射線療法を補助療法として行うこともあります。しかし、その効果は現時点では十分に証明されておらず、標準治療ではありません。

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●薬物療法による副作用

食欲不振、吐き気、だるさ、脱毛、白血球減少、貧血、血小板減少などの副作用を伴うことがあります。また、それぞれの薬に特有の副作用として、次のようなものがあります。

・ゲムシタビンによる間質性肺炎

・シスプラチンの長期投与による腎臓への負担や難聴、手足のしびれなど

・テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤による皮膚の痛みや色素の沈着、下痢、口内炎、涙目など

頻度としては高くなくても、重症になると命に関わったり、いったん生じると改善しづらかったりするものもありますので、気になる症状が出たときには早めに担当医に相談しましょう。