がんと告げられた後に続くショックや動揺は、多くの場合、時間がたつにつれて、少しずつ和らいできます。
しかし、ひどく落ち込んで何も手に付かない状態が長引いたり、日常生活に支障が続くようであれば、思い切って心のケアの専門家に相談してみましょう。心のケアは、心療内科医、精神科医、心理士※などが専門家として当たります。
※心理士がんになったことによる不安、落ち込みに対して、心理学の手法を生かして相談に乗り、支援します
下の図は、心のケアの専門家に相談するべきかどうかを判断する自己診断法です。〔1〕の「つらさ」の寒暖計が4点以上、かつ、〔2〕の「支障」の寒暖計が3点以上の場合、適応障害※※などの中程度以上のストレス状態である可能性が高いと考えられます。つらさの内容について、まずは担当医や看護師などに相談してみてください。
※※ 適応障害がんである現実を前に動揺が長引き、精神的苦痛が非常に強いために日常生活に支障を来している状態です。
【3ページ図 つらさと支障の寒暖計】
(国立がん研究センター精神腫瘍学グループ「つらさと支障の寒暖計」より)