4−3.経過観察

手術後には定期的な通院が必要です。腎臓の機能状態や、化学療法後、放射線治療後の晩期合併症の有無、また再発の有無を調べるための超音波検査や診察を行います。腎芽腫の危険因子である遺伝子症候群や先天異常がある場合は、7歳から8歳までは3カ月から4カ月ごと、危険因子がない場合には治療終了後最初の2年間は3カ月ごと、その後の2年間は6カ月ごとの腹部超音波検査が推奨されています。

腎芽腫になった人は遺伝子的に腎炎を起こして腎機能が失われたり、化学療法や手術により腎機能が失われたりすることもあります。この場合、透析や将来的に腎移植が必要になることもあります。ただし、腎芽腫患者に対する献腎移植(臓器移植ネットワークへの登録が必要)は、5年以上再発転移を認めないことが目安の1つとされています。

経過観察については患者それぞれの状態により異なりますので担当医に確認しましょう。

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