2-1 肝臓について

肝臓は腹部の右上にある体内最大の臓器で、重さは成人で1㎏以上あり、体の右側部分の右葉と左側部分の左葉に分けられます。肝臓の下方からは、門脈(胃や腸から吸収した栄養を多く含む血液を肝臓に運ぶ静脈)が通っています。門脈から肝臓に流入した血液は、肝静脈を通って下大静脈から流れ出ていきます(図1)。

肝臓の主な役割は、門脈から流入した血液に含まれる栄養を代謝して体に必要な成分に変えること、代謝の際に生じた物質や摂取したアルコールなどの有害物質を解毒し排出すること、脂肪の消化を助ける胆汁をつくることです。胆汁は、胆管を通って胆のうに入ったのち、十二指腸に送られます。

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【4ページ図 図1.肝臓と周辺の臓器の構造】

図1

図終わり