5-1 経過観察

治療後は、定期的に通院して検査を受けます。検査を受ける頻度は、がんの進行度や治療法によって異なります。

肝細胞がんと診断された人は、肝臓の別の場所に新しいがんが発生することかしばしばあり、再発の危険が高くなるため、治療後は、3~6ヵ月ごとに定期検査を行います。定期検査では、肝機能や腫瘍マーカーを調べるための血液検査に加え、必要に応じて、超音波(エコー)検査や造影超音波検査、造影CT検査、造影MRI検査などの画像検査を行います。また、PET検査、骨シンチグラフィなどを行う場合もあります。

なお、ウイルス性肝炎が原因で肝細胞がんになった場合は、手術や穿刺局所療法後にウイルスの増殖を抑える抗ウイルス療法を受けることで、再発を抑えられる可能性があるといわれています。がん治療後のウイルス性肝炎の治療については、担当医と相談しましょう。また、黄疸やむくみなどの症状を自覚したときにも相談しましょう。