2の2の2.脳血管造影検

造影剤を用いてX線で脳の血液の流れを撮影する検査です。
大腿部の動脈に挿入したカテーテル(細い管)から造影剤を注入して、血管の走行と腫瘍との関係を調べます。脳血管造影検査によって時に脳梗塞が起こることがあります。

なお、最近では脳血管造影のかわりに、比較的体への負担が少ない以下のような検査が行われることも多くなっています。脳血管造影検査時に麻酔薬を使用して左右大脳半球の優位半球を同定する検査が行われることもあります。

●3D-CTアンギオ検査:ヘリカルCTを用いて、脳血管の構造を詳しく調べます。

●MRA検査:MRI装置を用いて脳の血管を詳しく調べます。

これらの診察や検査によって、神経膠腫かどうか、ほかの腫瘍の可能性がないか、腫瘍の発生部位や広がりなどを推測することが可能です。しかし、診断を確定するためには、手術により腫瘍組織を採取し、その細胞を顕微鏡で観察して病理医が診断する病理検査(病理診断)が必要です。
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