3-2-5.広汎外陰切除術および鼠径リンパ節郭清

腫瘍のまわりの正常組織を十分含め、外側は外陰周囲を輪状に切開し、内側は外尿道口、腟入り口部に沿って切開し、脂肪組織を含めた皮下組織までを腫瘍と共に切除します。尿道下部、腟下部に浸潤がある場合は、合わせて切除することがあります。

鼠径リンパ節郭清には、次の2つの方法があります。

(1)分割切開法

外陰を切除する切開線とは別に、両側の鼠径部を切開します。鼠径リンパ節転移が疑われる場合には、転移リンパ節直上の皮膚も一緒に切除します。

(2)一括切開法

外陰を切除する切開線を両側の鼠径部まで延長して皮膚切開を行います。外陰部から鼠径部のリンパ組織を含む脂肪組織に至るまでを摘出します。リンパ節転移が疑われる場合は、分割切開法と同様に直上の皮膚も切除します。