照射部位や照射される線量、照射時の年齢によっても異なりますが、内分泌(ホルモンなど)の異常や、成長障害、高次脳機能障害、二次がん、生殖器系での異常などの晩期合併症が起こる可能性があります。また、脊髄全体に照射した場合は、背骨の発育が悪くなる、座高が低くなる、同時に照射を受ける甲状腺の障害やがんが発生することなどがあります。
1つの場所に対して、一生のうちに受けることができる線量の総量は決められており、一連の治療で限界と考えられる線量の照射を受けた場所は、その後何年たったとしても、それ以上に照射することはできません。放射線治療は、脳腫瘍の治療で極めて価値の高い治療法ですが、やり直しのできない治療法です。そのため、治療を始める前にきちんと治療計画を立てる必要があり、担当医らと十分に相談することが大切です。