手術中や手術後に出血などが起こると、麻痺や意識障害などがあらわれることがあります。また、脳の手術を行うと、低ナトリウム血症や高ナトリウム血症などが起こることもあり、手術後は慎重に経過観察するために集中治療室で過ごします。
手術後には、一時的に生じる脳の浮腫により症状が悪化したり、けいれんを起こしたりすることもあります。麻痺や意識障害、強い頭痛、吐き気などがみられる場合は、直ちにCT検査を行い、必要に応じて再手術を行います。
小脳の腫瘍を取り除いた場合には、一定の期間を過ぎてから後頭蓋窩症候群(PFS)という合併症があらわれることがあり、特に長期フォローアップが必要です。
手術によって起こる合併症は、腫瘍の部位、大きさによってさまざまです。手術がもたらす短期的・長期的な影響については、手術前に担当医から話をよく聞いておきましょう。