がんが珍しくない病気になりつつあるとはいえ、大切なご家族ががんと診断され、「家族ががんであることを、受け入れられない」などの思いを抱いたり、混乱することはごく自然なことです。
そうした中で、「自分がつらくても、本人はもっとつらいのだから、我慢しなくては」と気持ちを抑えてしまう場合も少なくありません。その結果、さまざまな不安や気持ちの落ち込みが続いてしまう方もいます。
【図2 ご家族が体験する、不安や気持ちの落ち込みの例】
不安の例
・心配が頭から離れない。
・考えたくないのに嫌なことを考えてしまう。
・怒りっぽい、いらいらする。
・冷や汗がひどい。
・集中できない。
・眠れない。
・いつも緊張していてリラックスできない。
・そわそわして気持ちが落ちつかない。
気持ちの落ち込みの例
・何をしても楽しめない。
・食欲がない。
・物事が決められない。
・自分を責めてしまう。
・集中できない。
・眠れない。
・やる気が出ない。
・だるい、疲れやすい。
・生きるのが面倒になる。
【図終わり】
一方で、そうしたつらさを抱えながらも、仕事や学校、家族の世話や家事など、あなた自身の日常生活を維持していく必要もあるでしょう。
こうしたことから、ご家族は、がんになったご本人と同じかそれ以上に精神的負担がかかる「第二の患者」ともいわれています。
ご本人をサポートするためにも、あなたが意識的に自分自身をいたわり、必要な支援を求めることは大切です。