ヒント3 家族が自分自身も大切にする

●あなたを支えるさまざまな人がいることを知る

困難な状況に際して、周囲の力を借りることはとても大切です。治療を受けるご本人の担当医や看護師、その他さまざまな医療者(ソーシャルワーカー、心療内科や精神科の医師、心理士など)に、ご家族が自分のつらさや困りごとを相談しても構いません。

ご本人の判断能力が低下している場合などには、治療選択やご本人への告知について、ご本人に代わって、医療者から希望を尋ねられることもあります。また、今後の治療や療養場所、介護など、さまざまな心配事が生じることもあります。一度にすべてを解決することは難しいですが、専門家の手を借りることで、一つ一つ整理していくことにつながります。

その他、同じ体験をした当事者同士が出会える場として、「患者会」や、病院や地域の中に少しずつ増えてきている「患者サロン」と呼ばれる場があります。ご家族向けの会や、患者さんとご家族が一緒に参加できる会もあります。参加できる患者会を知りたい場合には、「がん相談支援センター」にお尋ねください。

ご参考までに、がんに限らず、大切な人を亡くされたご家族などに向けて、グリーフケアという取り組みもあります。悲しみなどのつらい気持ちの整理や、ご本人やご家族の人生の意味などを見つめ直すことで、前向きに人生を捉え直すきっかけとすることを目的としています。

どのようなときでも、あなたを支える人がいます。ひとりで悩まず、ご相談ください。

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